保育施設を探し始めると、認可保育所、認定こども園、小規模保育、認可外保育施設など、さまざまな名称が出てきます。違いが分からないまま候補を絞ると、対象年齢や申込方法、必要な保育時間が家庭の条件と合わない可能性があります。
施設の種類によって、対象となる子ども、利用条件、申込先、保育料の決まり方が異なります。同じ種類でも運営方針やサービスには違いがあるため、制度上の特徴を理解したうえで各園を確認することが大切です。この記事では、主な保育施設の種類と家庭に合う選び方を解説します。
保育施設を選ぶ前に知りたい認定区分
子ども・子育て支援新制度では、教育・保育を利用する子どもについて、年齢や保育の必要性に応じた認定区分があります。
1号認定は、満3歳以上で教育を希望する子どもが主な対象です。2号認定は満3歳以上、3号認定は満3歳未満で、いずれも保護者の就労、疾病、介護などにより保育を必要とする子どもが対象です。
認可保育所、認定こども園の保育部分、地域型保育を利用する場合は、市区町村へ保育の必要性の認定と利用希望を申し込みます。施設や認定区分により園へ直接申し込む場合もあるため、自治体の案内で確認してください。
主な保育園の種類と特徴
認可保育所
認可保育所は、設備、職員配置、運営などの基準を満たし、都道府県等の認可を受けた児童福祉施設です。保育を必要とする0歳から小学校就学前までの子どもが主な対象ですが、受入開始月齢は園ごとに異なります。
利用申込みは原則として市区町村へ行い、申込みが受入枠を上回る場合は自治体が利用調整します。保育料は世帯所得や子どもの年齢などに基づいて自治体が決定します。公立と私立で制度上の基準は共通しますが、保育方針、行事、用意する物、延長保育などは園ごとに確認が必要です。
認定こども園
認定こども園は、幼稚園の教育機能と保育所の保育機能を併せ持つ施設です。保護者の就労状況が変わっても、認定区分を変更して同じ園へ通い続けられる場合があります。
幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地方裁量型の4類型があります。教育部分の1号認定は園へ直接、保育部分の2号・3号認定は自治体へ申し込むのが基本です。利用時間、長期休業中の対応、給食、行事は認定区分によって異なる場合があります。
小規模保育事業
小規模保育事業は、主に0〜2歳児を対象に、定員6〜19人で保育を行う地域型保育事業です。少人数の環境で過ごせる一方、原則として2歳児クラスの年度末で卒園します。
申込み前に、3歳以降の受け皿となる連携施設、優先入園の有無、卒園児の進路実績を確認しましょう。連携施設があっても、必ず希望先へ入れるとは限らない場合があります。
家庭的保育事業
家庭的保育事業は、家庭的保育者の居宅などで、主に0〜2歳児を少人数で保育します。定員は原則5人以下で、家庭に近い環境が特徴です。
保育者が休む場合の代替保育、給食の提供方法、行事、戸外活動、連携施設、卒園後の進路を確認します。自治体が認可する地域型保育事業であり、利用申込みは自治体へ行うのが基本です。
事業所内保育事業
事業所内保育事業は、企業や病院などが従業員の子どもを中心に保育する施設です。地域型保育給付の対象施設には、地域の子どもが利用できる地域枠があります。
従業員枠と地域枠では申込先や利用条件が異なる場合があります。保護者が退職・転職した場合に継続利用できるか、対象年齢、勤務日の保育、卒園後の進路も確認しましょう。
居宅訪問型保育事業
居宅訪問型保育事業は、保育を必要とする子どもの自宅で1対1を基本に保育を行う地域型保育事業です。障害や疾病などにより集団保育が難しい場合、保育施設がない地域など、自治体が定める対象要件があります。
誰でも選べる訪問保育ではないため、利用対象、提供時間、保育者の交代、費用を自治体へ確認します。
認可外保育施設
認可外保育施設は、認可保育所以外の保育施設の総称です。自治体への届出と指導監督の対象になり、夜間・休日保育、少人数保育、独自の教育プログラムなど多様な特徴があります。
多くは施設へ直接申し込み、料金も施設が設定します。空きがあれば自治体の利用調整を待たずに契約できる場合がありますが、入園金、延長料金、給食費、キャンセル規定まで確認が必要です。自治体が公表する立入調査結果や、指導監督基準を満たす旨の証明書も参考にします。
企業主導型保育事業
企業主導型保育事業は、企業が従業員の多様な働き方に対応するために設置する保育施設です。設置企業等の従業員枠に加え、地域の子どもが利用できる地域枠を設ける施設があります。
認可外保育施設に位置づけられ、施設へ直接申し込むのが一般的です。提携企業の要件、保護者の雇用状況が変わった場合の扱い、開所日、料金、定員構成を確認しましょう。
幼稚園の預かり保育
幼稚園は主に満3歳から小学校就学前の子どもへ教育を行う施設です。教育時間の前後や長期休業中に預かり保育を実施する園もあり、保護者の働き方によっては保育の選択肢になります。
預かり保育の実施日、最長時間、定員、別料金、夏休み等の対応を確認します。入園申込みは園へ直接行うのが基本です。
保育園の種類を比較するときのポイント
対象年齢と卒園時期
0歳児の受入開始月齢と、何歳まで在園できるかを確認します。0〜2歳児対象の施設では、3歳以降に再度保活が必要になる可能性があります。
申込先と選考方法
自治体へ申し込む施設と、園へ直接申し込む施設があります。認可施設は指数による利用調整、直接契約施設は先着、抽選、面談など、選考方法も異なります。併願の可否と内定辞退の手続きも確認しましょう。
保育時間と休園日
通常保育、延長保育、土曜・休日保育、年末年始の休園を勤務時間と照らし合わせます。保育標準時間の認定を受けても、園の開所時間を超えて利用することはできません。
費用と無償化の範囲
基本保育料だけでなく、延長保育、給食、教材、制服、行事、布団やおむつのサービスなどを含めて比較します。幼児教育・保育の無償化は対象年齢や保育の必要性、施設の要件により範囲が異なり、すべての費用が無料になる制度ではありません。
保育内容と家庭の負担
保育方針、給食、アレルギー対応、午睡、戸外活動、行事に加え、毎日の持ち物、洗濯、記名、保護者会なども確認します。同じ施設類型でも運営内容は異なります。
家庭に合う施設を選ぶ手順
まず、子どもの年齢、入園希望月、必要な保育時間、通園可能範囲を整理します。次に、自治体の施設一覧から条件を満たす候補を挙げ、直接契約施設も含めて選択肢を確認します。
候補園は見学し、同じチェック項目で比較します。制度上の種類だけで優劣を決めず、毎日の送迎、子どもの過ごし方、費用、卒園後の見通しを含めて判断しましょう。
保育園の種類に関するFAQ
認可保育園と認可外保育園はどちらがよいですか?
一律にどちらがよいとはいえません。認可の有無だけでなく、保育内容、職員体制、通園、保育時間、費用、自治体の調査結果を確認し、家庭の条件に合うか判断します。
小規模保育を卒園した後はどうなりますか?
連携施設への進級、認可保育所等への申込み、幼稚園への入園などが考えられます。連携施設の受入方法と優先措置は自治体・施設によって異なるため、入園前に確認してください。
認定こども園なら仕事を辞めても通えますか?
1号認定の定員があり、園と自治体の手続きを経て認定区分を変更できれば継続できる場合があります。自動的に継続できるとは限らないため、園と自治体へ確認が必要です。
複数種類の施設へ同時に申し込めますか?
自治体申込みと直接契約施設を並行できることがあります。内定時の回答期限、申込金の返還、辞退手続きを事前に確認しましょう。
まとめ
保育施設には、認可保育所、認定こども園、地域型保育事業、認可外保育施設、企業主導型保育などがあります。対象年齢、申込先、選考方法、保育時間、費用、卒園時期が異なるため、名称だけでなく利用条件を確認することが大切です。
子どもの年齢と家庭の働き方を整理し、自治体の最新情報と園見学を通じて比較しましょう。毎日通い続けられるか、子どもがどのように過ごすか、卒園後まで見通せるかを確認すると、家庭に合う施設を選びやすくなります。